色の使い分け:
🟧 共通(両品種)
🟣 ピオーネのみ
🟢 シャインのみ
清水農園の運用ルール(年間共通)
- 📍 場所:鳥取県北栄町(山陰地方・温暖化で着色しにくい地域)
- 💧 灌水:2日に1回スプリンクラー(土地改良区固定・変更不可)。期間は4月〜10月(11月に止まる)
└ 通常期:1回 60分 / 玉が張る時期以降:1回 30分にセーブ
- 🍂 秋に堆肥でしっかり土作り(窒素が効きやすい体質)。灌水が止まる前の10月後半までに土作りを終える
- 🟦 防草シート使用中(🟣 ピオーネは灌水開始後=4月から下敷き防草シートを敷く)
- 🐛 貝殻虫(カイガラムシ)予防:冬仕事(11〜2月)に粗皮削りで越冬虫を減らす/アルバリンの樹幹塗布は3月後半(塗ってラップで覆う)→ 卵がかえる5月に効かせて叩き、ラップを取る(清水農園のやり方)
- 🟣 ピオーネ:ジベ1回処理/着色対策にアブサップ液剤
- 🟢 シャイン:ジベ2回処理/縮果症が5年続いている → Ca対策が最重要
💉 年間防除早見表(薬まきカレンダー) ※「次の薬まきは何?」はここを見る。詳しいやり方は各月の欄へ
| 時期 | 薬剤 | 狙い | メモ |
| 2月下旬 | 石灰硫黄合剤 | 越冬病害虫 | ⚠️ オルガミンと混用NG(→2月) |
| 3月後半 | アルバリン顆粒水溶剤(樹幹塗布) | 貝殻虫(カイガラムシ) | 幹に塗ってラップで覆う→5月に取る(→3月) |
| 5月 満開直後〜 | カルクロン 500〜1,000倍(3〜4回連続) | 縮果症のCa補給(シャイン最重要) | 7〜10日間隔(→5月) |
| 5月 | 灰色かび病の予防散布 | 灰色かび病 | 気温22℃+曇雨続きは要警戒(→5月) |
| 6月中旬 | ディアナWDG 10,000倍 +オンリーワンフロアブル 2,000倍 | アザミウマ/晩腐・灰色かび・うどんこ | 袋・笠かけ前の必須防除(→6月) |
| 7月中旬 | サムコルフロアブル10 5,000倍 +ランマンフロアブル 2,000倍 | ハマキムシ/べと病・晩腐病 | 袋・笠かけ後の防除(→7月) |
※ オルガミン 1,000倍 は4月の展葉から薬散のたびに混用OK(石灰硫黄合剤だけはNG)
⚠️ この表の回数は「基本の目安」。実際は虫・病気の発生状況に合わせて、JAの指導表(防除暦)を見ながら適宜追加していく。
💊 年間肥料早見表(肥料の目安) ※詳しい量・やり方は各月の欄へ
| 時期 | 肥料 | 狙い | メモ |
| 3〜4月(春肥) | 元肥は控えめ | — | 秋堆肥でNが効いてる前提(→3月) |
| 4月〜 | オルガミン 1,000倍 葉面散布 | 樹勢を整える | 展葉スタート後、2〜3週間に1回(→4月) |
5月 開花始め (🟣 ピオーネ) | 硝酸加里1号 10kg/マルチサポート1号 20kg/硫加 10kg(10aあたり) | 開花・結実を支える | 弱い圃場は硝酸加里 20kg(→5月) |
5月 ジベ1回目後 (🟢 シャイン) | ダイヤアミノ765 10kg(10aあたり) | 果粒肥大 | 樹勢の弱い圃場は2回目処理時に硝酸加里1号 10kg 追加(→5月) |
| 9月(礼肥) | 礼肥+弱った木はオルガミン1,000倍 根元灌注 | 樹力回復・来年の花芽 | 収穫後すぐ(→9月) |
| 10月後半(土作り) | 秋堆肥+苦土石灰・牡蠣殻石灰 | 土作りの本番・Ca底上げ | 堆肥はN過多を避け1〜2割減も検討。灌水が止まる前に(→10月) |
⚠️ 肥料もJAの指導表が大元。量・銘柄は毎年の指導表で確認しながら。葉色・樹勢を見て加減する。
❄️ 1月
休眠期
🟧 共通
- 剪定の仕上げ/誘引/棚の補修
- 🟣 ピオーネ:結果母枝の確保(来年の収量に直結)。樹勢の強すぎる枝は思い切って間引く
- 🟢 シャイン:結果母枝は前年より弱め・短めでもOK(着房過多を避ける)。窒素過多気味の樹は間引く
❄️ 2月
休眠期 〜 越冬病害虫対策
🟧 共通
- 剪定・誘引・棚補修のつづき
- 粗皮削り(そひけずり):幹の古い皮を剥いで、越冬しているカイガラムシの卵・虫を減らす
- 2月下旬:石灰硫黄合剤 散布(越冬病害虫対策)
⚠️ 石灰硫黄合剤は オルガミンと混用NG!
🐛 カイガラムシ(クワコナカイガラムシ)対策の考え方
冬(11〜2月)は粗皮削りで越冬中の虫を減らす段階。
薬は3月後半にアルバリンの樹幹塗布(塗ってラップで覆う)→ 卵がかえる5月に効かせて叩き、ラップを取る(→3月・5月の欄を参照)。
🌿 3月
樹液動き出し 〜 ハウス被覆
🟧 共通
- ① ハウス被覆スタート(内張りナイロンも張る)→ 被覆して地温・気温を上げ、木を眠りから起こしにかかる(こちらが先)
- ② そのあと芽傷処理(3月前半ごろ)。木が動き出すころ、芽の先 5〜10mm に切り込みを入れて芽揃いを良くする(教科書の適期は2月下旬〜3月上旬)
- 萌芽前の元肥(春肥)は控えめ(秋堆肥でNが効いてる前提)
- 🐛 ③ 3月後半:アルバリン顆粒水溶剤の樹幹塗布(貝殻虫対策)。木が樹液を吸い出すこの時期に幹へ塗り、その上をラップ(ビニール)で覆う→ 薬が木にしっかり吸われて、卵がかえる5月に効く(ラップは5月に取る)
👀 芽の状態の早見表(「萌芽前」っていつ?の目安)
畑で迷ったら芽を見て確認。
芽から緑が出る前が「萌芽前」、緑や綿毛がのぞいたら「萌芽が始まった」合図。
| 時期 | 芽の見た目 | 木の状態/やること |
| 休眠期(冬) | 芽が固く閉じて茶色くカサカサ | 眠っている・樹液は動かない |
萌芽前 (2月下旬〜3月) | 芽が少しふくらみ、先がゆるむ。まだ緑は見えない | 目覚めかけ・樹液が動き出す → 被覆・芽傷・樹幹塗布はこの間に済ませる |
萌芽 (4月上〜中旬) | 芽が開き、中から緑の芽・綿毛が出る | 完全に起きた |
| 展葉 | 緑の葉が広がる | ぐんぐん成長 |
🌱 弱った木への根元灌注(年間で最も大事なタイミング)
3月下旬〜4月上旬(萌芽直前) に オルガミン
1,000倍液 を根元へ。
樹液が動き始める直前に吸わせることで、弱った木が今シーズンしっかり動けるように仕込む。
- やり方:主幹から 30〜50cm 離れた場所にゆっくり流し込む
- 雨上がり(土が湿っているとき)が吸収しやすくてベスト
- 乾いた土のときは先に水をやってから
⚠️ 石灰硫黄合剤の散布後に根元灌注する場合は、
1〜2週間 空けること
🌱 芽揃いを良くするオルガミン散布(萌芽直前)
水あげ(樹液が動き出す=ブリージング)の前後に、オルガミン
100倍 を芽・枝に散布して芽の出を揃える。
- まだ葉が出ていない時期なので、結果母枝(芽)に直接かけるイメージ
- 根元灌注(1,000倍)とは別モノ。こちらは 100倍で 10倍濃いので入れ間違い注意
- 通常の葉面散布(萌芽〜収穫期)は 1,000倍・6〜10回
⚠️ 石灰硫黄合剤とは
混用しない(農薬と混ぜるならボルドー等はOK)
🌱 4月
萌芽期 〜 展葉
🟧 共通
- 💧 スプリンクラー灌水スタート(2日に1回・1回 60分)
- 春の肥料は控えめ(秋堆肥でNが効いてる前提)
- 防草シート下に有機マルチ(バーク堆肥・もみ殻)を 3〜5cm 補充
- 早朝の換気スタート(樹を引き締める=病害虫予防)
- 🏠 4月後半〜5月頭:内張りナイロンを外す(暑くなる前に)。外張りビニールは巻き上げ式なので外さず、巻き上げで開け閉めする
- 🌿 オルガミン 1,000倍 葉面散布スタート(展葉が始まったら)
→ 以降、2〜3週間に1回を5〜6月まで継続。樹勢を整えて開花・果粒肥大を助ける
🌡️ ハウス管理
🟣 ピオーネ
- 🟦 灌水開始後 → 下敷き防草シートを敷く(ピオーネのみ)
- 萌芽期(4月上旬〜中旬):芽の数を確認・整理
- 展葉 5〜7枚 → 誘引・摘心の準備
- 4月下旬時点:展葉 10枚 程度が標準(例年より5日早い場合あり)
- 1新梢1花房 を基本とする
- 強く伸びる新梢は徒長後に誘引(折れ防止)
🟢 シャインマスカット
- 萌芽期:芽の数を確認・整理
- 4月下旬時点:展葉 9〜10枚 程度が標準
- 勢いの弱い新梢は早めに花穂を落とす
- 着房位置の葉が大きい新梢を残す(良い房ができる)
- 副梢葉枚数が多い新梢を優先
🌸 5月 シャインの山場
開花 〜 ジベ処理 〜 結実
🟧 共通
- 🔴 カルクロン葉面散布スタート(縮果症 本命対策)
満開直後 → 7〜10日間隔で 3〜4回連続
- オルガミン 1,000倍 を継続(樹勢強化)
- 灌水:通常通り 1回 60分
🦠 病害虫
- 灰色かび病の発生時期 → 換気徹底+予防散布
- 気温22℃+曇雨4〜5日続くと多発要注意
- 🐛 カイガラムシの卵がかえる時期(5月上〜中旬):3月後半に塗ったアルバリンの樹幹塗布(成分ジノテフラン/スタークルと同じ薬)がここで効いて虫を叩く。覆っていたラップ(ビニール)を取る。7月以降も発生が続くので、被害が多ければ追加防除
🌡️ ハウス管理(北栄町は早くも暑い)
- 日中:25〜28℃(30℃超えは換気で下げる)
- 夜間:18〜20℃(下がりにくい地域なのでサイド開け)
🟣 ピオーネ(順番が大事)
- 展葉 7枚以降:強い新梢を誘引
- 展葉 8枚頃:1回目の摘心(副梢は房まで2枚・房先1枚)
- 展葉 12枚頃:開花前摘心(花穂の充実)
- 摘穂:10㎡あたり 50花穂以下に絞る
- 開花始め:花穂の本整形(花穂下部から 2.5cm 残し)
- 満開 14日前 〜 開花始期:ストマイ液剤20 を使用(無核化準備)
- 満開 〜 満開3日後:ジベ処理(1回処理)
ジベレリン 25ppm + フルメット 5ppm
- 満開直前:ジベ焼け対策に トルキャップα
💊 施肥(開花始め)
| 肥料名 | 10a あたり |
| 硝酸加里 1号 | 10kg(弱い圃場は 20kg) |
| マルチサポート 1号 | 20kg |
| 硫加 | 10kg |
⚠️ ジベ1回処理の注意
- 樹勢は中庸以上 / 開花が揃ってから処理
- 処理〜細胞分裂期の低温に注意
- 軸長 6〜7cm を厳守
- 1回処理は肥大がやや控えめ → 摘粒と着房コントロールを丁寧に
🟢 シャインマスカット(順番が大事)★山場★
- 新梢管理:房先6枚を残す程度で摘心(シャイン特有)
- 花穂整形:開花始めに花穂下部から 2.5cm 残し
- 満開 14日前 〜 開花始期:ストマイ液剤20(無核化準備・必須)
- 満開 〜 満開3日後:ジベ1回目
ジベレリン 25ppm + フルメット 5ppm(無核化・着粒安定)
- 満開 10〜14日後:ジベ2回目
ジベレリン 25ppm(果粒肥大)
- ジベ2回目後 4〜5日:予備摘粒スタート
🔴 縮果症 予防スタート(最重要)
| タイミング | 薬剤 | 狙い |
| 満開直後 | カルクロン 500〜1,000倍 | Ca補給 1回目 |
| +7〜10日 | カルクロン 2回目 + オルガミン 1,000倍 | Ca+樹勢強化 |
| +14〜20日 | カルクロン 3回目 | Ca継続 |
💊 施肥(無加温ハウス)
| 時期 | 肥料名 | 10a あたり |
| 1回目GA処理後 | ダイヤアミノ 765 | 10kg |
⚠️ シャイン特有の注意
- 樹勢の弱い圃場は 2回目処理時に 硝酸加里1号 を 10kg 追加
- 縮果症発生時期スタート(5月上旬〜6月上旬)→ 監視強化
🍃 6月 シャインの山場 ピオーネの山場
果粒肥大 〜 摘粒 〜 袋かけ(シャイン)・笠かけ(ピオーネ) / シャインは縮果症ピーク・ピオーネは下旬から着色始まり
🟧 共通
- 💧 灌水を 60分 → 30分にセーブ(玉が張ってきたら)
- 水たまり・乾燥のムラを毎回チェック
- 梅雨入り後は湿度管理が最重要 → 換気を切らさない
🦠 6月中旬 袋かけ・笠かけ前 防除(両品種)
| 薬剤 | 濃度 | 狙い |
| ディアナ WDG | 10,000倍 | アザミウマ類(袋・笠かけ前必須) |
| オンリーワンフロアブル | 2,000倍 | 晩腐病・灰色かび病・うどんこ病 |
⚠️ 大豆大の幼果〜袋・笠かけ前は スカウト・アドマイヤー 系は使わない(果面汚れの原因)
🟣 ピオーネ ★山場★(6〜7月が勝負)
- 摘粒の本格化:1房 450〜500g・30〜35粒 を目標に房型を整える
- 6月中旬:笠かけ前防除(上の共通の表を参照)
- 6月下旬:笠かけスタート(清水農園は袋かけではなく笠かけ)
- 🎯 6月下旬ごろ:着色始まり(飛び玉がぽつぽつ出だす)→ アブサップ散布のタイミング到来(詳しくは7月の表を参照)
- 果房に直射日光が当たりすぎないよう葉で守る
- 樹勢が強すぎる房は早めにマーキング(着色不良予備軍)
🟢 シャインマスカット ★山場★
- 摘粒の本格化:清水農園基準で 1房 500〜600g・35〜40粒
- 主枝1mあたり 8〜10房(清水農園基準)
- 6月中旬:袋かけ前防除(上の共通の表を参照)
- 6月下旬:袋かけスタート
🍇 摘粒のコツ(肩部の粒)
- 肩部:巻きにくいので上向き粒は残す
- 肩部〜下部:水平向き粒を残し、上向き・下向きは除く
- 小さい粒・形の悪い粒から先に外す
🔴 縮果症 予防(仕上げ)
| タイミング | 薬剤 |
| 6月上旬 | カルクロン 4回目 |
| 6月中旬以降 | 液体マンガン(葉面散布) |
⚠️ 縮果症の発生ピーク(5月上旬〜6月上旬)→ 房を毎日チェック。
異常な小粒・縮みのある粒は早めに摘粒。
☀️ 7月 ピオーネの山場(6月から続く)
着色 〜 糖度上昇 / ピオーネはアブサップ処理(着色は6月下旬から始まっている)
🟧 共通
- 💧 灌水は 30分継続(糖度を上げるため控えめ)
- 窒素を効かせすぎない(糖度が乗らない)
- 夜温が下がりにくい問題 → サイドを夜間も開放
- 🐦 カラス対策:着色が始まると狙われる。毎年使っている飛ばすタイプの鳥よけ(カイト式)を設置する(収穫が終わるまで)
🦠 7月中旬 袋かけ・笠かけ後 防除(両品種)
| 薬剤 | 濃度 | 狙い |
| サムコルフロアブル 10 | 5,000倍 | チャノコカクモンハマキ・ハマキムシ |
| ランマンフロアブル | 2,000倍 | べと病・晩腐病 |
7〜8月は 35℃ まで上がるのが当たり前。夜温も下がりにくい → 着色不良が出やすい。
- 朝の換気を 5時台 から
- 遮光ネット(30〜50%)の検討
- 反射シート・光拡散シートで光環境改善
- 細霧冷房があれば活用
🟣 ピオーネ ★山場★ 着色〜アブサップ処理
- 7月中旬:笠かけ後防除(上の共通の表を参照)
- 🎯 着色始期(飛び玉が出たタイミング=6月下旬〜7月) → アブサップ液剤散布
- 🌿 葉面散布:エレマックス 1,000倍 を 3〜5日間隔で 3回(ピオーネのみ・シャインには使わない)
💊 アブサップ液剤の使い方(清水農園・去年から使用中)
| 項目 | 内容 |
| 散布時期 | 飛び玉(数粒色付き)が出たタイミング(清水農園は6月下旬ごろからぽつぽつ出だす) ※果粒軟化前は効かない |
| 希釈倍率 | 100倍(推奨)/100〜200倍 |
| 散布量 | 1房 5〜7ml(ハンドスプレー) |
| 散布方法 | 果房に直接/葉に飛ばさない |
| 処理回数 | 基本1回(効きが弱ければ 7〜10日後に2回目) |
⚠️ アブサップの注意点
- 調製したら当日中に使い切る
- 調製液は日陰に置く
- 降雨の心配がない日に処理
- 付きすぎると果面汚れ・果粉溶脱
- 着色が糖度より先行 → 糖度計で18度以上を必ず確認してから収穫
🌡️ 着色を助ける工夫
- 夜間もサイド開放で夜温を下げる
- 着色期は除葉して光を果房に当てる
- 反射シート・光拡散シートを樹冠下に
🟢 シャインマスカット
- 7月中旬:袋かけ後防除(上の共通の表を参照)
- 着色期に入ったら灌水を控えめに(30分継続)
- 収穫期判断:カラーチャートで黄緑色〜穏緑黄色
- 出荷基準:糖度 18度
🍇 収穫期の判断
| カラー | 状態 | 判断 |
| 1〜2 | 濃い黄緑色 | まだ早い |
| 3 | 黄緑色 | 糖度をチェック |
| 4〜5 | 穏緑黄色〜黄色 | 糖度18度以上で収穫OK |
🎯 シャイン特有の注意
- シャインは着色促進剤は不要(黄緑色品種なので)
- エレマックスは使わない(ピオーネ専用)
- 窒素を抑えると糖度UP(茨城農研データ)
- マルチ+ドリップ灌水で高糖度化(山梨データ)
🍇 8月
収穫最盛期
🟧 共通
- 収穫作業(品種・房ごとの完熟見極め)
- 収穫後の枝の様子をチェック(樹勢評価)
- 灌水:30分継続、ただし極端な乾燥は避ける
- 収穫後の樹の 礼肥 を検討(来年の花芽形成に効く)
🟣 ピオーネ
- カラーで収穫判断+糖度計で 18度以上 確認
- アブサップ使用後は見た目より糖度で判断(着色先行のため)
- 朝の涼しい時間に収穫
- 収穫後は早く冷蔵で品質維持
🟢 シャインマスカット
- 収穫の仕上げ(遅れ気味の房も完熟を待つ)
- 収穫後の樹力評価(葉色・新梢の状態)
- 礼肥の準備
🍂 9月
収穫後 〜 樹力回復
🟧 共通
- 礼肥(収穫後の樹力回復・来年の花芽形成に効く)
- 収穫後の樹勢を品種ごとに評価(葉色・新梢の状態)
🌱 弱った木への根元灌注(収穫後の回復タイミング)
収穫が終わってすぐ、元気のない木には オルガミン
1,000倍液 を根元へ。
今年の疲れを取り、来年の花芽をしっかり充実させる。
- 礼肥と同じタイミングで合わせてやると効率的
- やり方は3月と同じ(主幹から 30〜50cm 離れた場所にゆっくり流し込む)
- 土が乾いていれば先に水をやってから
🍂 10月
落葉前 〜 土作り(清水農園の要)
🟧 共通
- 落葉前の葉面散布で来年の花芽充実
- 葉の色を見ながら追肥判断(両品種)
- 🍂 10月後半:土作りスタート(穴掘り・秋堆肥・石灰)。清水農園はここが土作りの本番
- 秋堆肥施用(清水農園の土作りの要)
⚠️ N過多を避けるため、量を 1〜2割減 も検討(縮果症対策)
- 苦土石灰・牡蠣殻石灰で土壌Caを底上げ(数年がかり・縮果症の根本対策)
⏳ 11月に入るとスプリンクラー灌水が止まるので、水があるうちに10月後半〜10月中に土作り(穴掘り・堆肥・石灰)を終えるようにしている。
🍂 11月
剪定スタート
🟧 共通
- 剪定計画を立てる
- 土壌診断(pH・Ca・有機物)→ シャインの縮果症対策の基礎データ
- 11〜12月:剪定・誘引
- 粗皮削りもこの時期からスタートOK(11〜2月の冬仕事)。剪定のついでに幹の古い皮を剥いで、越冬する貝殻虫を減らす
- 🟣 ピオーネ:短梢剪定または長梢剪定。結果母枝の確保が来年の収量に直結
- 🟢 シャイン:結果母枝は前年より弱め・短めでもOK(着房過多を避ける)
💡 なぜシャインは「弱め・短め」でいいの?
シャインマスカットは新梢(今年伸びた枝)が旺盛に伸びる品種。
結果母枝が長い・太いと、翌年の新梢がさらに強く伸びすぎて
着房が多くなりすぎる。
着房が多い → 1房あたりに届く栄養が薄まる →
縮果症が出やすくなる・果実が小さくなる。
弱め・短めにしておくと:
- 翌年の新梢数・着房数が適正に収まる
- 1房に栄養が集中して縮果症が出にくくなる
- 窒素の過剰吸収も抑えられる(縮果症はN過多と深い関係がある)
ピオーネと違ってシャインは「枝を残しすぎる方がリスク」と覚えておくと判断しやすい。
❄️ 12月
剪定・誘引
🟧 共通
💡 土作り(秋堆肥・石灰)は10月後半までに済ませるのが清水農園のやり方(11月で灌水が止まるため)。→ 10月の欄を参照